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支援が必要な「若年層のひきこもり」とキャリアカウンセラーにできること

「ひきこもり」が社会問題となってから久しいですが、現在のひきこもりは、若い方から中高年、高齢の方までどんどん多様化していると言えます。また、生活を取り巻く環境や価値観の変化で問題はより一層複雑になっています。

そんな中、現在の日本において、「どういうひきこもりの人に対し支援が必要なのか」、「どのような支援が必要なのか」についてキャリアカウンセラーの方にお話を伺いました。その中でも、今回は「若年層(10~30代)のひきこもり」に焦点を当てご紹介します。

今の日本で「ひきこもり」とは誰のことを指しているのか

厚生労働省のWebサイトにはひきこもりについて以下のような定義が書かれています。

“「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」を「ひきこもり」と呼んでいます。”

(※『厚生労働省:政策レポート(ひきこもり施策について)』より引用 https://www.mhlw.go.jp/seisaku/2010/02/02.html)

ただ、現在ではインターネット環境の充実や価値観の多様化などによって、ひきこもりの性質も時代と共に変化していっていると言えます。別の言い方をするなら、厚生労働省の定義によるひきこもりの中には、支援が必要なケースと、そうでないケースが混在しているということになるでしょう。

支援が必要なケースとは、「本来は働ける状態であり、また当事者が仕事をする意欲を持っているにも関わらず、何らかの理由で就労に踏み出せない」というものです。

例えば、ひきこもりのケースの中には生活保護を受けて暮らしている方もいらっしゃいますが、そういうケースでは病気や障害といった働けない理由がある場合がほとんどです。こういったケースでは、「ひきこもり」として支援するのではなく、病気や障害に則した対応が必要になってくるでしょう。

中には困っていない人も?場合によっては支援が「おせっかい」となってしまうことも

「ひきこもりといってもさまざまなケースがある」と書きましたが、中には積極的に働かないことを選択し、人生の充電期間のような時期を設けた上で、「自分は今“ひきこもり中”だから」と自ら言うようなケースもあります。

今は社会とつながっていなくても、やり方次第で楽しく生きていける時代です。家族以外の人と交流を持たなくとも、テレビやインターネット、ゲームなどの娯楽があります。家族と暮らしているなら、衣食住にもあまり困らないことでしょう。

一昔前では苦しいイメージだったひきこもりも、最近ではSNSなどでひとつのライフスタイルのように発信されていることさえあります。

そういった生き方は昔で言うところの高等遊民(積極的に働かなくても家の財産などで生活でき、趣味などに時間を使っていた人たち)的なもので、それを本人も家族もそれほど否定的に感じていない場合は、そもそも支援を必要としていないことも少なくありません。

本人や家族に危機感や問題意識がない場合は、定義的には「ひきこもり」であったとしても支援がただの「おせっかい」になってしまうこともあるのです。

ただし、おせっかいが悪いかと言えば、そうとも限らないこともあります。先ほどの高等遊民的な生活をしているケースでは、本人がひきこもりだと自覚していないことが多いです。そういった場合に、キャリアカウンセラーがあえて「おせっかい焼き」をしたほうが、本人の意識が変わって就労へ向かいやすくなることがあります。

ひきこもっていた過去は否定せず、「これからどうなりたいか」を考えてもらう

最も支援が必要になるのは、「本人や家族に危機感があり焦っているケース」です。この場合、たとえ病気や障害などではないにしても情緒が不安定なことも少なくありません。

こういった方を支援する場合は、まずは今まで生きてきたことを肯定する作業から始めます。「働いてこなかった」からと言って、「一切何もしてこなかった」わけではありません。本人の中では何かに関心を持ったり、色々なことを考えたりして生きているため、そこをご自身でも確認してもらうことが重要になります。

ここで重要なのは「話を聞き、肯定していくだけ」であって、「慰めたり、過去を大げさに評価したりはしない」という点です。「何かから逃げたこと」「やらなければならないのにサボってしまったこと」と向き合った上で、「そこからどんなふうに変わりたいのか」「どんな自分になりたいのか」という未来の話にしていくことが大切です。

なぜなら、過去と向き合わないまま話を進めてしまうと、たとえ上手く就職できたとしても同じ問題でつまずきがちになるからです。そうならないために、自己理解をしっかりとおこなうことで過去の自分から「なりたい自分」へ変化させていくことができます。特に若い人の場合、自己理解が進めば、それにともなう変化もとても早いことが多いです。

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WORLD COMPASS編集部

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