経済的豊かさよりも大切な精神的な豊かさ

ライフスタイル・悩み
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精神的な豊かさとはなんでしょうか。

精神的な豊かさを持っていると、ちょっとしたことだけで幸福感を感じられるようになります。誰かからの「ありがとう」の一言や、道端に咲いている花を見たり、趣味の時間など自分だけの時間を過ごすことができるだけでも充実感を味わえたりします。

そうやって些細な幸せに気づけたり、自分の内面をよく理解したりすることが、「精神が豊か」であるということだと思います。

心の話をしているときにあまりコスパや損得の話をするべきではないかもしれませんが、精神的な豊かさを持っていると、結構お得です。普通の人が見逃してしまう幸せに気づけるからです。

私たちはどうしても経済的な豊かさ=幸福に結びつけてしまいがちですが、お金持ちの精神的貧困者よりも、お金持ちではない精神が豊かな人の方が幸せかもしれません

お金の多い少ないに自分の幸福感が左右されていると、いつまで経っても幸せにはなれません。もちろん最低限生きていけるような経済力は大切ですが、まずは精神的な豊かさを手に入れること。そうすることで、自然と笑顔が増えて、自分に自信を持てたり、人との出会いが増えたり、コミュニケーションがうまくいったりして、結局は経済的な豊かさにも繋がることもあるかと思います。

では、精神的な豊かさを手に入れるために必要なこととは何なのでしょうか。

 自分の価値観を持つこと

3万円の洋服を買った平均年収のAさん

30万円の洋服を買ったお金持ちのBさん

どちらが幸福度が高いと思いますか。

もちろん一概には言えませんが、両者の幸福度はあまり変わらないかもしれません。なぜなら、人間は、今の自分のレベルよりも、ちょっと背伸びをした時に、満足を感じることが多いからです。

例えば、収入が増えれば増えるほど、それに応じた高い買い物をしがちです。でも、そうしていると、際限がありません。

大切なことは、それがいくらであろうと、自分が本当に欲しいと思ったから購入するというマインドです。ブレない自分の価値観を持っていると、買い物だけではなく、あらゆる場面で判断を迷わなくなることにもつながるでしょう。

 人との差よりも、その人自身に目を向ける

やっぱり他人と比べることは基本的に良くありません。ただ、自分と同じような境遇の人や自分より辛い思いをしている人がいると分かると、「自分はまだ恵まれている」とどこか気が楽になれる部分もあるかと思います。

したがって、他人と比べることが100%悪いとも限りませんが、他人と自分の「差」に目を向けるのは良くありません。「差」に着眼すると、なんでこの人にはできて、自分にはできないのだと自己否定につながりやすいからです。

大切なことは、「差」ではなく、他人自身に着目するということかと思います。そうすることで自分との共通点を見出せたり、その人の行動のなかで自分にも真似できたり参考にできたりすることが見つかるかもしれません。

他人との差に注目するのではなく、その人自体を観察し何事も前向きに捉えられるようになると、「人は人、私は私」と比較する気持ちも収まっていくかと思います。

 良い意味で諦める

理想や向上心、ライバル心は、自分を突き動かす原動力になってくれます。でもそれにより、他人と自分を比較したり、自分を追い詰めてしまうこともあります。自分の理想や向上心が強いと、その基準をどうしても相手にも追い求めがちになるので、周囲の人を巻き添えにしてしまうことも考えられます。

そうした欲を手放すことも、時には大切です。経済的豊かさのために、「〇〇の資格を取ろう」「△△の勉強をしよう」と張り切るのも大切ですが、実現のハードルがどんどん高い分、現実(資格や勉強の難しさ)を突きつけられることも増えてしまいます。

そうやって息詰まっている人がもしいれば、「自分にはこれしかできない」ということを極めた方が逆に道が切り拓けるかもしれません。先行き不透明な世の中なので、やれこれからはITスキルが必要だ、やれ資格があれば生涯食い扶持に困らないと言われたりしますが、「自分はそんな風には頑張れない」と考えることも大事かもしれません。餅は餅屋ということわざがあるように、理想をあまり追い求めず、自分のできることをひたすら磨き続ける方が良い場合もあります。

理想は、往々にして自分本来の理想というより社会が求める理想の場合も多いです。そうした理想は早く捨てた方が、他人との比較から卒業でき、自分自身の人生を生きることにつながるでしょう。

 知ることの大切さに気づく

小さなころは、何か悩みを抱えていると不安が増幅しやすいです。それはある意味、無知であるからとも言えます。

例えば、不登校の子どもがなぜ辛いかというと、逃げ場がないからです。学校に行けばいじめられるのに、その学校に行かなければいけないというのは酷です。

大切なことは、不登校になったとしても、転校やフリースクールという他の選択肢を知ることです。いじめられる学校に行かなくても良いんだ、と別の道を知ることが大切です。

また、自分の悩みの原因について、ちゃんとした疾患名が存在していることを知るだけでもホッとすることがあるといいます。例えば、どうして自分はこんなにも当たり前のことができないんだろうと悩んでいる人が、ADHDと診断されることで安心することもあるそうです。もともと自分は普通の人とは違う人間であること理解したり、悩みの原因がわかったりすることで「自分を責める必要はないんだ」と気づけるから、ホッとできるのかもしれません。

これらは知識をつけることが、いかに大切かを物語っている一例かと思います。大人になっても、新しいことを学んだり知ることがなぜ大切なのかというと、このように自分の心を整理したり、他の選択肢を持てるようになるためです。

 想像力の大切さに気づく

自分の生まれる環境は選べません。例えば、親も、出生地も、人種も選ぶことができません。選ぶことができないということは、もしかしたら自分が紛争地で生まれたり、障害を持って生まれてきた可能性も考えうるわけです。こうやって「もしかしたら自分は◯◯であったかもしれない」という可能性について想像ができるようになれば、どんな人へも優しさを持って接することができるようになります。相手に嫌なことをされたとしても、相手がそれを行なってしまった背景を想像できると、必要以上に相手を憎んだりする必要もなくなります。また、相手の気持ちを想像することで、自分も相手に対し嫌なことをしなくて済むようになります。

 おさらい

最低限の経済力は必要かもしれませんが、お金がなければ幸せになれない訳ではありません。心のあり方を変えるだけで、幸せを感じるハードルを低くすることができます。あるいは、自分がどんな時に幸せを感じるのかを知ることで、たとえ一時的にメンタルが弱ってもその回復を早めることができるでしょう。皆さんもこの記事であげた点について、日々意識してみてはいかがでしょうか。

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