2019年の高卒初任給の推移と傾向

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2019年の高卒初任給の推移と傾向を分析すると、様々な情報が見えてきます。高卒初任給としても最高額を記録した年であり、大卒と比較してみるだけでも、これから初任給をアップさせようという人にとっても多くのヒントが隠れているのは間違いありません。今後転職をして初任給を上回る給料を手にするためにも、分析してみる必要があるでしょう。

高卒初任給でも最高額を記録した2019年

厚生労働省は2019年に調査した結果、新規学卒者の初任給が過去最高を記録しています。この情報の大元にあるのが、賃金構造基本統計調査です。主要産業の労働者の賃金実態を明らかにするために調査が実施されてきており、7月を基本として調査しています。分母として有効回答が5万3,868事業所で、この中でも10人以上の常用労働者を雇用しているところが対象です。この時点で初任給が確定していることが重要な条件となるため、1万4,942事業者が対象となりました。

全ての条件下で前年を上回った

2019年の新卒初任給の特徴は、前年を上回ったところにあります。2018年は全ての学歴で過去最高を記録しました。この記録をさらに上回っているのがポイントで、大卒も高卒も6年連続で上昇を見せたのです。つまり、6年間は景気が向上しており、新入社員に対し、少しでも高い待遇を用意できる条件があったことを示しています。その増加割合は2018年と比較して、1.4%増とかなりの上昇値を示しているのが特徴です。大卒はさらに高い上昇を示していますが、それでも16万7,400円と相当高額設定に変わってきていると言えるでしょう。

男女格差は薄れてきている

もう一つ注目しなければいけないのが、男女の賃金格差です。高卒で見た場合、男女ともに初任給は1.4%の上昇を示しました。男女ともに差別されることなく賃金が上昇したというのが大きなポイントになるでしょう。女性の初任給が上昇しを示したことによって、男女間の賃金格差も前年よりも少なくなっています。女性の方が給料が少ないといった見方も、年々薄れてきているのです。その差は、わずか5,000円程度であり、条件によっては女性の方が上回るペースも出てくるでしょう。それほど女性の社会進出が盛んになってきていることも示しています。

2019年の高卒初任給と大卒との差を埋める資格

2019年の大初任給を学歴で比較した場合、大卒が21万200円で前年よりも1.7パーセント増となりました。これに比べ高卒が16万7,400円出会ったことを比較すると、4万5,000円ほどの格差があるのがわかります。

4年間の差を埋めるための資格

大卒と高卒の初任給の差は年齢的なものもありますが、経験という部分で大きな違いが出てくるでしょう。単純に学歴に差があるというだけではなく、その間にどのような経験を積んできたのかという部分で評価されてくるからです。年数だけを比較した場合、4年間の差が生まれます。この差を埋めるのは容易なことではありません。その間に大学で様々な知識を身につけ、資格という形に変えている場合もあります。

高卒でも資格の差であれば埋められる可能性が出てくるでしょう。学歴が受験資格に直結するようなものは不可能ですが、学歴経験などを問わない資格であれば初任給の差を埋めていけます。初任給に対して資格手当が支給される可能性があるからです。

将来的に役立てられる資格をもつ

大卒との差を埋めるためには、業務に役立てることができる資格を考える必要があります。これは就業する企業によって、ターゲットになる資格が違うことを意味しています。企業はその資格に対して手当を支給してくれる可能性が出てくるため、資格手当の規定があるかどうかの確認も必要です。働きたい業界によってある程度を絞り込むことができるようになるため、仕事にメリットがあるかどうかで判断しなければいけません。

2019年の賃金の差は4万5,000円だったことを考えると、一つの資格でこの差を埋めることは可能とは言えないレベルです。複数の資格を持っておく必要も出てくるでしょう。例えば事務や経理で就職しようと思っている場合、簿記の資格を持っているのは就業先としてもメリットです。高卒でも2級あたりまでは十分にターゲットとなってくるため、自分の将来像を考え取得を目指しておくのが賃金の格差を埋めるために大切になります。

現場だけではなく、将来的に役立てられるかどうかの判断をする必要があるでしょう。簿記の例で考えれば、1級を取得することによって、税理士の受験資格に変わったりもします。このような資格が業務に役立てられるかどうかでも、評価は大きく変わるのです。

2019年から見る高卒の初任給をアップする方法

初任給をアップするためには、様々な考え方があります。
大事なことは、企業が個人に対する評価として判断している点です。
雇い入れた場合に、メリットが発生すると考えれば、その期待値に対し初任給は上昇することになるでしょう。
特に2019年は、高卒も6年連続で成長してきているからです。

将来のキャリアプランを明確にする

どんな企業に就職するかによっても初任給は変わってきます。大手の方が高額になりやすい傾向はありますが、確実と言えるわけではありません。将来のキャリアプランを明確にした上で、就職先を考える必要が出てきます。言われたことをこなすだけのような業務内容しか浮かんでこないようでは、初任給もう上がったりすることはないでしょう。

どのような条件が必要なのか、その企業に対して考えてみなければいけません。必要な人材とは何か、自分がマッチしているかどうかを判断するのです。知識や経験を身につけているかどうか、それをアピールできるかも大事な材料となるでしょう。

高卒で2019年の初任給を上回り転職していくために

2019年の初任給は非常に高い水準ではありますが、この先も同じような上昇値を期待できるかどうかは容易に判断できるものではありません。
この先は自分の能力次第と言えるのも、終身雇用制がどんどんと崩れてきているからです。
2019年の初任給以上の収入を得ようと思った場合には、転職を考える必要も出てきます。

同じ業界内で転職を考える

知識と経験が給料に大きな影響を与えるのは誰でも分かるところでしょう。そこで、同じ業界内で転職するという方法が出てきます。規模や将来性によっては、同じ業界の中でも収入に大きな差が生まれる時代です。求められているものを持っていれば、有利な条件の中で働くことができます。

そのために必要なものはスキルや経験であり、マッチする企業を見つけるための努力です。新たな企業を見つけるのは簡単なことではありませんが、専門の企業に相談しながら探していけば、現在よりも好条件を見つけるのも難しくはありません。

特に高卒から3年目辺りが、大切な時期です。知識も経験も身につけ始めた段階で、年齢的にも企業が雇い入れしやすい時期なのは間違いありません。

まとめ

2019年の高卒初任給は、非常に高水準でした。しかし、常に成長していくとは限りません。現状の状態に問題が出てきたと感じた時には、できるだけ早い段階で転職を考える必要もあるでしょう。その時には業界をよく知るところで相談をして、適切な転職先を見つけるのが収入を維持するという面で大切です。

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