失敗しない第二新卒からの転職! 企業はあなたを欲している!

転職・就活
転職・就活

第二新卒という言葉があります。「新卒」の価値が重視される日本社会において、新卒の時期を逃した若者をひとくくりにして、より積極的に採用するために使われる言葉です。日本社会をよく揶揄する言葉として、「レールを外れるとその後が大変」というものがよく言われますが、第二新卒という言葉は、そんな偏見を払拭するために提唱されはじめた言葉です。ここでは、そんな「第二新卒」について詳しくまとめていきましょう。

第二新卒の定義と転職先に恵まれやすい理由

第二新卒のことについて詳しく説明する前に、その定義について解説します。

第二新卒とは入社してから3年未満に転職する人のこと

そもそも第二新卒とは、どのような若者を指しているのでしょうか。厳密な定義は誰も定めていないので不明ですが、基本的な定義は、「学校を卒業してから3年程度で離職し、転職や就職をやろうとしている方」を示しています。つまり、25歳前後の就職・転職を考えている方が「第二新卒」として扱われているようです。
この言葉が出てきた背景には、新卒という言葉に対する世間の印象の変化もありますが、企業が新卒採用だけでは厳しくなってきたという実情も存在します。かつて、日本では一度入社した企業はよほどのことがない限り転職したり離職したりしないというのが当たり前でしたが、現在では「会社と自分がマッチしていないようなら辞める」というケースが普通に存在しています。実際、厚生労働省が実施した調査によると、30%の新人社員は入社後3年以内にその会社を辞めているようです。
このように現代日本では終身雇用制度が大きく揺らいでいることから、企業は新卒以外の人材の確保を考える必要が出てきました。そこで目をつけたのが、「入社してから比較的はやく仕事を辞めた人員」、つまり第二新卒だったのです。
多くの企業が第二新卒の採用を積極的に考えており、大手転職エージェント「マイナビ」の調査によると、実に60%以上の企業が第二新卒の採用を積極的に考えています。なぜ、企業はあえて第二新卒を積極的に採用したがるのでしょうか。

企業が第二新卒を欲しがる理由

企業が第二新卒を求める理由は2つあります。
ひとつめの理由は、「仕事に対して熱意がある、フレッシュな人材が多い」というものです。転職を繰り返しているような人材や、30代を超えた熟成した人材は、仕事への熱意という面では若い人材に負けてしまいます。また、凝り固まった考えを持っている方も少なくありません。その点、第二新卒の人材は他社の色に染まりすぎず、柔軟性のある考えを持っているので、企業からすると魅力的です。
企業が第二新卒の人材を求めるふたつめの理由が、「基本的なビジネスマナーやスキルを身に着けている」という点です。新卒の人材は仕事に対して熱意やフレッシュさでいえば第二新卒よりも高いのですが、正社員経験のない人材が多く、どうしてもイチからビジネスマナーや基本的なスキルの講習をしなければなりません。その点、第二新卒は1年から3年間程度実際にビジネスの場で働いていた経験があるため、そうした基本的なところは身に着けていることが多いのです。この点は、受け入れる企業側にとっては非常に嬉しい点です。
このように、第二新卒は新卒と既卒の良いところを併せ持った人材です。そのため、企業は第二新卒の採用に積極的なのです。

第二新卒から転職する際に重視したいポイント

第二新卒は多くの企業に求められていますが、何も意識もせずに転職してしまうと、前の企業と同じく「こんなはずではなかった」とミスマッチを引き起こしてしまう可能性があります。よって、以下の点に気を付けて転職活動をしましょう。

見通しを持って転職をする

「自分が何をしたいのか」「何ができるのか」「企業は何を求めているのか」という3点は、企業を選ぶ上で必ず持っておきたい視点です。見通しを立てておかないと、いざ転職先を決めるときにも、一貫した視点を持てずに転職先を決めてしまいます。「遅くとも〇ヵ月先には転職を済ませる」「1ヵ月に〇回は面接を受ける」といったように、具体的な数字を伴った目的を作りましょう。
こうした目標は、転職・就職活動にメリハリをつけてくれます。ぜひ行っておきましょう。

これまで働いたスキルをどう活かせるか考える

先述した「何ができるのか」という点にも共通したことですが、転職の際はなるべく今まで自分が身に着けてきたスキルを活かせそうな場所を選びましょう。もちろん、全く別の新天地に行くのもひとつの手ですが、それですと企業にとっての第二新卒のメリットがなくなってしまうので、アピールの仕方に工夫が必要になるでしょう。よって、基本的には今まで働いていた職場で培ったスキルを活かせるようにしましょう。

熱意と責任感があることをアピールする

企業が第二新卒を採用する際、最も大きな懸念事項になるのが「継続して働いてくれるのかどうか」という点です。なぜなら、第二新卒の方は一度働いた場所を辞めた経験があるからです。企業側から考えると、「自分の会社も同じような理由で辞められないか」という懸念を抱いてしまいます。
そのため、「自分はそんな人間ではない」ということをアピールしなければなりません。そのためには、熱意と責任感のある人間であることをアピールするのが最適です。こうすることで、企業側の第二新卒に抱く印象を大きく改善することができます。

第二新卒から転職をするときの注意点

転職の際には、重視したいポイントと同様に注意すべき点が存在します。以下では、具体的に転職の際に意識すべき点を意識しましょう。

転職先はよく調べる

第1に、転職先はよく調べるようにしましょう。第二新卒の方に限らず、転職先を「自分に合っていそう」というだけで適当に決めてしまうと、実際に働き始めたときに雰囲気の違いに苦しんだり、予想以上の残業の数などで悩んでしまったりすることが多々あります。
そのため、転職先先の情報は、働いている人の口コミやインターネット上の評判、ハローワークやエージェント等の調査など、多方面から調べましょう。とはいえ、あまりにも高くハードルを設定しまうと、いつまでも就職が決まらないという事態になりかねないので、自分にとって譲れない点だけを設定し、そこを就活の柱にして求人を探すといいでしょう。

「辞めたい」だけで転職先を選ばないようにする

人によっては、最初に就職した企業がブラック企業だったり、ハラスメント上司が多数いたりして、今すぐにでも辞めたいという状態に陥ってしまっている方もいるはずです。しかし、その「辞めたい」という感情だけで動いてしまうと、転職先もブラック企業だったり、全く自分に合っていない職場だったりします。
転職を繰り返しすぎると、面接官の目も厳しくなる傾向にあります。よって、「辞めたい」という気持ちだけではなく、新天地に行く、より自分に合った場所に就職したい、というポジティブな気持ちで就活をするようにしましょう。

まとめ

第二新卒から転職は、非常に有効な手段のひとつです。なぜなら企業は第二新卒を多く求めており、第二新卒の市場需要も非常に高いからです。
しかし、第二新卒からの転職はしっかりと転職先を調べ、「自分が何をしたいのか」を意識しなければ成功させることはできません。せっかくの転職の機会を無碍にしないよう、下調べと自分の目標の設定ははっきりとさせておきましょう。

タイトルとURLをコピーしました