第二新卒が転職を成功させるために注意することは何?

入社後3年以内の若手社員が転職活動を行う場合は、一般に「第二新卒」と呼ばれています。基本的なビジネスマナーが身についているのに、前職での企業カラーには染まっていない、など様々なメリットがあり、「第二新卒歓迎」という風潮も見られます。今回は転職活動中に直面する「第二新卒転職のコツと注意するポイント」について解説していきます。

第二新卒の定義とは?転職を成功させるために

第二新卒には明確な定義というものが存在しません。一般的には学校を卒業し新卒で企業に入社して3年以内に転職活動を行う方を指します。最終学歴は必ずしも四年制大学に限定されず、高校、専門学校、短期大学、大学院なども含まれます。

「高校卒業者:21歳程度まで」「四年制大学卒業者:25歳程度まで」「大学院卒業者:27歳程度まで」など、第二新卒の基準はあくまでも各企業に委ねられているため、求人応募の際に確認したほうが良さそうです。第二新卒の採用には中途採用の枠に該当し、そのため、求人内容に「第二新卒限定」などの記載がなくとも、募集条件をクリアしていれば、中途採用への応募は可能となります。スキルや経験が不足している分、新卒採用と同様に熱意とポテンシャル重視の選考が行われます。

そして、第二新卒と並んで転職市場でよく耳にする言葉に「既卒」といったカテゴリがあります。これも明確な定義がなく、学校卒業後3年以内という点で第二新卒と共通しますが、一番の違いは正社員としての就業経験がない場合を指す点です。

企業は第二新卒を欲しがるのか?その理由とは?

中途採用の募集に「第二新卒歓迎!」と書いてある求人も増えてきました。第二新卒は一昔前であれば、「新卒で入社したのにも関わらず、3年も持たなかった」というマイナスイメージを持たれていましたが、何故今は注目を集めているのでしょう?まず、「未経験と即戦力の中間的存在」です。第二新卒が求められている理由の一つとして、「社会人経験のない人材よりも即戦力になりやすい」というものがあります。

一度企業に就職しているため、ビジネスマナー等は前職で学んでおり、研修などで教える必要がなくて、自社のやり方だけを教えて育てることができます。このように、教育コストが少なく、前職での社会経験を活かせるというメリットから第二新卒を求める企業が増えてきています。そして「企業の色に染まっておらず、柔軟な対応ができる」第二新卒が求められる理由には、新卒入社した企業の在職期間が短いことから、その企業の色に染まっておらず、柔軟な対応ができることも挙げられます。

同じ企業に長く勤めていると、その企業のカラーや社風、仕事の進め方などに染まるため、転職してもなかなかそこから抜けきれない場合があります。次に「新卒採用の悪化による人材不足」また、第二新卒が必要とされている理由には近年の人材不足も影響しています。優秀な学生はインターシップを経由した早期選考で内定が出されるなど、企業間の人材の奪い合いが年々激化しています。そんな中で「必ずしも新卒にこだわる必要性はない」と採用の方向性を変更している企業が増えているのです。

第二新卒の就職事情は今どのようになっているの?

第二新卒の就職事情は今どのようになっているのでしょうか?厚生労働省が2019年10月に発表をした「新規学卒離職者の離職状況」によると、新規大卒就職者の離職後3年以内の離職率は32.0%という結果になり前年を0.2%ポイント上回る結果となっています。過去の推移を見てみても新規大卒就職者の就職後3年以内の離職率は概ね30%台前半となっています。

この数値からもわかるように新卒で入社した人の約3人に1人が3年以内に転職している状況となっています。次に「 企業側の第二新卒需要が高まっている?」ということ。企業側の人材採用において、近年第二新卒に対する需要が高まってきています。その背景としては新卒の就活売り手市場になっているということが挙げられています。つまり求人数に対して学生数が不足しているので企業側は思ったような新卒採用が出来なくなっています。

【第二新卒転職成功】第二新卒に必要な資質は?

それでは、第二新卒として選考を受ける際には何を求められているのでしょうか?第二新卒に必要とされる能力について見ていきましょう。

「仕事に対する責任感や意欲の高さ・熱意」

第二新卒に対し、企業が最も求めていることは仕事に対する責任感だったり、意欲や熱意となります。採用担当者は第二新卒に対して「途中で仕事を投げ出さない人」「働く意欲が掛けていないか?」「とりあえずどこでもいいから就職したいと考えていないか」などを見ています。

そのため、「この応募者は責任感を持って積極的に頑張ってくれそう」と安心感を与えることが重要です。前職での具体的なエピソードを添えてアピールすると効果的でしょう。
「基本的なビジネススキルやマナー」第二新卒は社会人経験があるという部分で、新卒よりも「即戦力」に近い立場であると考えています。

「人柄やコミュニケーション能力」

企業側は、第二新卒に「コミュニケーション能力の高さ」も期待しています。新卒とは異なり、社会人として会社や組織で、働く自覚ができており、社内外を問わず、どのような立場の方とも問題なく接することができる能力を備えています。

ここで言うコミュニケーションとは、単に「会話が盛り上がる」ことだけを指しているのではありません。社会人として必要なコミュニケーションとは「相手の意向を汲み取る力」や「相手の立場に立って言葉を選び、伝える力です」

集団での自分の立場、相手の立場を理解し、相手の痒いところに手が届くような言動ができる人であれば、「気遣いができてコミュニケーション能力がある人」という評価を得られるでしょう。そして、採用担当者だけでなく、配達予定部署の上司や他の担当者が面接に同席している場合、「部署のみんなはこの人と一緒に働きたいと思ってくれるだろうか」という視点で見られることがあります。

「仕事に対する理解度」

第二新卒では、仕事内容を可能な限り理解したうえでの応募が前提となっています。少なからず社会人経験があることと、自分にとってフィットした業務をぼんやり理解していると想定されています。

【第二新卒転職成功】新卒とどう違う?

さて第二新卒の採用の流れは新卒とどう違うのでしょうか?基本的には中途採用と同じフローです。書類選考→一次面接→2次面接→最終面接と言ったら選考を進める企業が大半となっています。中には新卒作業の時のように SPI などのテストを課したり、小論文の提出を求める企業もあります。大手企業の方がペーパーテストを実施する傾向にあります。

まとめ

さて、いかがでしたでしょうか?第二新卒を歓迎する企業が増えているものの、まだ新卒に比べて不利な転職活動を強いられているというのが現状です。しっかりしたビジョンとキャリアプランを持つことが何よりも大切です。若くして再度就職に失敗することがないよう、知識をつけて、転職に望むとよいでしょう。

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